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出前館の振込手数料が無料化|配達パートナーの受取額はどう変わる?

出前館
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出前館の配達パートナーへの報酬振込にかかる手数料が、2026年1月から無料に。これまで三井住友銀行以外の口座を使っていた配達パートナーは、振込のたびに手数料を負担していました。

この変更は出前館が独自の判断で決めたものではなく、法律の改正が背景にあります。本記事では、変更の内容と、その裏側にある法律、そして他社の状況について解説します。日頃から報酬の受け取り方に関心がある配達パートナーの人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

出前館で何が変わったのか|振込手数料の無料化

スマートフォンで銀行振込アプリを操作する様子のイメージ

これまで出前館の配達パートナーは、報酬の振込先として三井住友銀行以外の金融機関を選んでいる場合、振込のたびに手数料を負担する必要がありました。2026年1月1日以降は、この手数料を出前館側が負担する形に変更されています。

配達パートナー向け情報サイトの報告によると、1回あたりの手数料は220円程度とされており、日常的に稼働している配達パートナーであれば、年間で数千円規模の負担軽減につながる計算になります。報酬の振込日や仕組みについては、当サイトの別記事でも詳しく解説しています。

変更前は、振込先の金融機関によって手数料の有無が分かれており、同じ働き方をしていても振込先次第で手取り額に差が出る状況でした。今回の改定により、振込先の金融機関を気にせず報酬を受け取れるようになった点は、配達パートナーにとって分かりやすいメリットといえます。

入金明細はどう変わる?変更前後を具体的にイメージする

変更前は、たとえば月2回の振込のたびに「報酬総額」から220円が差し引かれた金額が着金していました。変更後は、この220円分の差し引きがなくなり、報酬総額がそのまま着金します。

月2回×220円で、年間にすると5,280円ほどの差になる計算です。次回の入金明細を確認する際は、この項目が実際になくなっているかをチェックしてみましょう。

なぜ無料になったのか|フリーランス新法・取適法による保護強化

契約書に署名するビジネスシーンのイメージ

今回の変更の背景にあるとみられるのが、2024年11月に施行された「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」、通称「フリーランス新法」です。

個人事業主(特定受託事業者)を保護するための法律で、公正取引委員会は、発注側の合意なく振込手数料を受託事業者に負担させることが問題になりうるとの考え方を示しています。

出前館の配達パートナーのように、業務委託契約を結んで一人で稼働する個人事業主は、この法律が想定する保護対象に近いと考えられます。(出典:公正取引委員会 フリーランス新法特設サイト)

また、2026年1月1日には、従来の下請法を改正した「中小受託取引適正化法」も施行されています。取適法は主に企業間(BtoB)の業務委託を対象とする法律ですが、こちらも振込手数料を受託事業者に負担させることを禁止する規定を含んでおり、フリーランス新法とあわせて、委託先への手数料転嫁を防ぐ規制が強化された時期だといえます。(出典:中小企業庁 取適法解説ページ)

配達パートナー向け情報サイトの中には、この変更をフリーランス新法の運用基準の明確化に結びつける報告と、取適法への対応に結びつける報告の両方があり、出前館自身がどちらを直接の根拠として挙げているかは、本記事執筆時点で確認できていません。いずれにせよ、企業側の善意というより、法律で定められた義務に対応した結果である可能性が高いといえます。

同様の対応は、他の業界でも今後広がっていく可能性があります。

配達パートナーは、出前館やUber Eatsと業務委託契約を結ぶ個人事業主です。フリーランス新法や取適法のような、取引の適正化を目的とした法律の対象になります。

取適法(下請法改正)によるその他の変更点

取適法による変更は、振込手数料だけにとどまりません。代金の決定にあたって、発注する側が一方的に金額を決めるのではなく、受託事業者とあらかじめ協議することも義務付けられています。

また、支払い手段についても見直しが行われ、紙の約束手形や小切手による支払いは2027年3月末までに廃止される予定です。フードデリバリー業界に限らず、個人事業主として業務を請け負うさまざまな働き方に影響する制度改正だといえます。

適用対象が拡大されたことにも注目

取適法では、従来の下請法よりも適用対象が広がっています。従業員数を基準に対象事業者を判断する規定が加わり、より幅広い委託取引が法律の対象に含まれるようになりました。

これにより、これまで下請法の対象外だった規模の企業が個人事業主に業務委託するケースでも、代金の決定方法や支払い条件について、法律にもとづくルールが適用されるようになっています。

フードデリバリー各社は、多くの個人事業主に業務を委託する事業モデルであるため、こうした制度改正の影響を受けやすい業界のひとつだと考えられます。

Uber Eats・ロケットナウはどうなる?

複数のフードデリバリーアプリを見比べるスマートフォンのイメージ

フリーランス新法・取適法とも、個人事業主に業務を委託する事業者全般に関わる法律です。今後、Uber Eatsやロケットナウなども同様の対応を進める可能性があります。

そのため、各公式サイトなどで、状況を確認するのがおすすめ。アプリ内の「お知らせ」や「ヘルプ」ページ、報酬の入金明細に記載されている項目を見てみましょう。

配達パートナーとして確認しておきたいポイント

報酬の入金明細をスマートフォンで確認する様子のイメージ
  • 自分が振込先に指定している金融機関で、手数料が引かれていたかを確認する
  • 報酬の入金明細で、実際に手数料が控除されていないか確認する
  • 複数社を掛け持ちしている場合は、各社の対応状況を個別に確認する

振込手数料は、確定申告をする際に経費として計上できる項目のひとつでした。手数料が発生しなくなることで、経費として計上できる金額も変わります。

また、複数のサービスを掛け持ちしている場合、それぞれの報酬体系や手数料の違いを把握しておくことも重要。掛け持ちの考え方については、当サイトの別記事で詳しく解説しています。

れっくす
れっくす

手数料って小さい金額に見えて、積み重なると意外とばかにならないんだよね。法律で決まったこととはいえ、自分の受け取り明細をちゃんとチェックする習慣は、この機会につけておくといいと思うよ。

よくある質問

Q
取適法やフリーランス新法は出前館だけに適用される法律ですか?
A

いいえ。どちらも、中小の受託事業者や個人事業主に業務を委託する事業者全般を対象とした法律であり、フードデリバリー業界に限定されたものではありません。

Q
これまで引かれていた振込手数料は返金されますか?
A

本記事執筆時点で、過去に負担した手数料の返金についての案内は確認できていません。詳細はアプリ内のお知らせや公式サポートで確認してください。

Q
三井住友銀行の口座を使っている場合も対象になりますか?
A

配達パートナー向け情報サイトの報告によると、三井住友銀行の口座は従来から振込手数料がかからない扱いだったとされています。今回の変更は、主に他行を利用している配達パートナーに関わる内容です。

Q
他のフードデリバリーサービスでも同様の変更はありますか?
A

取適法の対象は広範囲にわたるため、今後同様の対応が広がる可能性はありますが、本記事執筆時点で他社の具体的な対応は確認できていません。

まとめ

出前館は2026年1月から、配達パートナーへの報酬振込にかかる手数料を負担する形に変更しました。この変更の背景には、フリーランス新法や、同時期に施行された取適法といった、受託事業者への不利益な費用転嫁を禁止する法律への対応があるとみられます。

フリーランス新法・取適法とも、フードデリバリー業界に限定された法律ではないため、他社でも同様の対応が広がる可能性があります。自分が利用しているサービスの振込明細を確認し、手数料が適切に扱われているかチェックする習慣をつけておきましょう。

制度改正の内容は複雑に見えますが、要点は「委託される側が不利な条件を押しつけられないようにする」というシンプルなものです。振込明細を見直すことをきっかけに、自分の働き方に関わる制度にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

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